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2007年02月04日

札の辻・21

 豊田湖のワカサギ釣りが最盛期を迎え、県内はもちろん福岡や広島からも釣り客が訪れ、一日で数百尾も釣る人があるという。
 ワカサギは体長7、8㌢ほどの陸封型淡水魚で、関東・中部地域の氷結湖などに生息していたが、今では放流により全国的に分布している。
 ワカサギといえば湯田にいなほという小料理屋があって、夏はアユ冬はワカサギの郷土料理に人気があったがすでに閉店して11年にもなる。
 そのいなほの主人国広さんと久しぶりに会いひとときを過ごした。
 かつての彼のワカサギ料理は自分で釣ってきたもので、そのから揚げは格別にうまかった。話によるとその頃は秋から冬にかけ毎朝6時から8時すぎまで、小野湖でワカサギを釣り105尾を釣ったら帰った。その日の客の1人分15尾もあれば十分という持論なのだ。
 作家で釣キチだった開高健は著書「釣魚大全」の中に書く。
 =およそ物の核心に迫ってその神髄を把握するには、精神を量と質に集中しなければならない。私はワカサギ釣りを極めるために、釣れたばかりのワカサギをカリカリに揚げ、ドンブリ鉢におろし大根をたっぷりと満しユズ酢を加え、これにアツアツをつけては頬張るのだ=と。それがいなほ流のから揚げでもあった。
 国広さんは料理はすべて自然をそのまま生かす包丁でなければならぬ。工夫された流行の創作料理には素材の真の味覚が失われているような気がすると話す。
 寒明けである。今頃は小太りな国広さんの姿が小野湖畔に見られるかも知れぬ。     (鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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