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2007年09月15日

札の辻・21

 ある集いで地産地消に話が及び、カマボコが話題となった。
 カマボコの産地としては、仙台、小田原、富山、宇和島、防府、萩、仙崎、高知が食材辞典に掲載され、山口県は主要産地となっている。
 カマボコの起源に関しては、神功皇后説などさまざまだが、平安後期の祝宴献立に「蒲鉾」と記され、室町後期の1504年に「蒲鉾百珍」が出た。江戸期に入ると元禄年間の「本朝食鑑」に、タイ、ハモ、アマダイは上、ヒラメ、エソ、シロギス、ハゼ、エビは中、ナマズ、フカは下と素材まで披れきしている。
 すり身を竹の串にぬりつけて焼いた形が水生植物の蒲の穂に似ていることから蒲鉾と呼ぶようになった。
 「美味求真」で知られる木下謙次郎氏は「わが国の食文化は諸外国の影響を強く受けるが、とくに豆腐のごとく中国から伝来したものが多く、カマボコだけは純国産で、日本人好みの滋味風味をもつ食品である。原料の多くは底魚で脂肪分が少ない白身の魚が適している」と述べる。
 作家池波正太郎氏は、「私は蕎麦屋は酒を呑むところと心得ている。隅っこの席でぬる燗を注文し、おもむろに肴は板ワサを選ぶ」と。周防部の山間地に育った者としては、子供の頃祖父が晩酌によく三田尻のカマボコとチクワを肴にしていたことを思い出す。
 新涼にカマボコと生醤油とワサビは、地酒の冷酒にも合う。
        (鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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