サンデー山口

　おつかれさまです。こんな山中の宿を見つけて頂きうれしく思います。創業は1901年で標高1050メートルに位置し美ヶ原山麓でここより民家は１軒もありません。飲用水はワサビ沢から汲み上げています。この一帯はむかし神様たちが湯治されたという伝説をもつ扉温泉です。地産地消、最近は生産者と消費者の間が離れたようです。当館では地元の四季の産物でおもてなしをします。秋はキノコ、白菜、コシヒカリ、鮭、信州牛などです。自然を大切にはここで70年余年も営業して感じます。信州の味と出湯で楽しくお過ごし下さい。

以上はこのほど所用で信州松本市に行き宿泊した峡谷のホテル「明神館」入口の案内書きである。

　イタヤカエデが色づきはじめた原生林に囲まれる和風建築には、大浴場露天風呂、内湯があり湯量豊富な天然温泉で、夕食には、地大根とフォアグラ、鮭の朴葉〆、信州牛と馬鈴薯の包焼、キノコ茶漬、野沢菜漬など工夫された地産池消料理がうれしかった。
　翌朝、山霧の立ちこめる深山の樹林にはシジュウカラの群れが枝から枝へとにぎやかだ。
　市内から遠く交通に不便だが126もある部屋は、ほぼ満室で東京、名古屋からの客も多く、自営農場で育てられた食材と温泉と大自然が人気なのだと思った。　　　　　（鱧）