サンデー山口

　○　脚本家で横綱審議委員の内館牧子さんから来た賀状に、「昨年の角界はまさに激動の一年でしたが、私が監督を務めている東北大相撲部は、インカレで準優勝、個人戦軽量級は２年連続全国制覇し部員も20名を超えました。とは申せ、本年は相撲より仕事に励みますのでよろしく。でも山口に小柄だが元気な少年がおりましたら是非東北大受験と相撲部入りをお勧め下さい。いよいよ初場所。日本人力士が頑張って欲しいです」とあった。

　初場所や昔シコ名に
　寒玉子　　　　羽公
　という句がある。古くから寒中の玉子は精がつくといわれ、ユニークなシコ名となったが、明治末期の力士寒玉子は現在魁皇のいる友綱部屋の所属で、その頃近くに住んだ作家舟橋聖一氏が著書「相撲記」に横綱太刀山時代に小兵ながら十両・幕内で活躍した寒玉子について書いている。
　農耕民族が主体の日本では豊作を祈願する祭りの際、相撲を神社に奉納する習慣が生まれ、平安時代には宮中行事となり室町、江戸から明治へと受けつがれ、民族的な伝統行事としての大衆人気に大きく支えられてきた。
　この初場所の新番付を見ると西の前頭七・八枚目に、山口・豊真将、山口・豊響と並ぶ。大相撲の番付に出身地山口が並列されたのは郷土相撲史上初めてのことだ。有望力士ふたりの今場所に注目したい。　　　　　
　　　　　　　　（鱧）