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2008年02月23日

札の辻・21

 去る16日、菜香亭で好意の人たちから寄せられた菜の花を生けた大広間で司馬遼太郎を偲ぶ山口菜の花忌があり、郷土史家内田伸氏が、司馬遼太郎の思い出を語られた。
 内田さんは71(昭和46)年に、司馬氏が大作「花神」の取材で鋳銭司を訪れたとき同行案内して以来、文通による交流がつづいた。司馬氏は後に著作「大楽源太郎の生死」の中で―先年の夏、大村益次郎の取材のため小郡から防府へ向かう途中で得難い道づれを得た。名刺には内田伸とあった。
 この氏名はいくつかの著作ですでに山口県在住の史家として聞こえていたので「あの大楽源太郎の内田さんですか」と聞くと、わずかに羞じらいを見せうなずかれた―の一節がある。内田さんは会場にはコピーした司馬氏から内田さんへの手紙も配られ、司馬文学と長州についての解説と、地図と人物を主柱にした作家のプロフィルも語られてたのしかった。
 私は先の2月12日に東京日比谷公会堂で開催の第12回菜の花忌に今年も招待された。今年の司馬賞の受賞者山室信一京大教授は、受賞作「憲法9条の思想水脈」の記念講演で、司馬作「世に棲む日日」の吉田松陰が私にとって日本思想史研究のきっかけであると述べ、シンポジウムでは作家の井上ひさし氏と佐野眞一氏が、「街道をゆく」の司馬氏と民俗学の旅をした宮本常一氏を対照的に捉えていた。
 ことしは長州の匂う菜の花忌だった。 (鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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