2008年05月03日
札の辻・21
ある会合の丸本山口大学学長の卓話「明日の山口大学ビジョン」の中で、山口大学の歴史と山口の自然と文化に関し、研究連携と地域イノベーション推進を語られたが、この人の話は明快でいつ聞いてもたのしい。
ところで、「美しき五月」という言葉がある。
山口の4月はあわただしく、花どきに冷たい時雨がきて肌寒くなったり、ホタルの6月ともなればうっとうしい長雨がある。その中間の5月は山々の樹々がみずみずしい芽吹きに輝くときだ。
萩往還の板堂峠への道も、吉敷地蔵峠から佐々並へ通じる道も、ナラ、カシ、クヌギなど落葉樹の若葉が美しい。
わが机上に、新潮社版「安野光雅画・日本の小山村風景」のカレンダーがある。九州は熊本の小国峠と阿蘇の山々、奈良の明日香棚田、津和野は青野山など安野画伯特有の淡いみどり色に溢れた風景画に氏は言う、人間のいるところばかりが世界ではない。山の中にも、道のそばにも自然は息づいており、眼を見張るような世界をつくりひろげていると。
徳地の森と湖、阿知須や秋穂の青葉潮の寄せる岬にも新緑は息づく。
山口には西中国山地から周防灘まで「美しき五月」が存在するのだ。
月はおぼろにかすむ
夜に、
杉は 梢を 伸べて
いた。 中也
-未刊詩集より-
(鱧)
ところで、「美しき五月」という言葉がある。
山口の4月はあわただしく、花どきに冷たい時雨がきて肌寒くなったり、ホタルの6月ともなればうっとうしい長雨がある。その中間の5月は山々の樹々がみずみずしい芽吹きに輝くときだ。
萩往還の板堂峠への道も、吉敷地蔵峠から佐々並へ通じる道も、ナラ、カシ、クヌギなど落葉樹の若葉が美しい。
わが机上に、新潮社版「安野光雅画・日本の小山村風景」のカレンダーがある。九州は熊本の小国峠と阿蘇の山々、奈良の明日香棚田、津和野は青野山など安野画伯特有の淡いみどり色に溢れた風景画に氏は言う、人間のいるところばかりが世界ではない。山の中にも、道のそばにも自然は息づいており、眼を見張るような世界をつくりひろげていると。
徳地の森と湖、阿知須や秋穂の青葉潮の寄せる岬にも新緑は息づく。
山口には西中国山地から周防灘まで「美しき五月」が存在するのだ。
月はおぼろにかすむ
夜に、
杉は 梢を 伸べて
いた。 中也
-未刊詩集より-
(鱧)
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)
│札の辻