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2008年05月24日

札の辻・21

 自然石を巧みに積み重ねた非常に高い198段を、木漏れ日を浴び汗ばみながら登ると、カエデやサクラの若葉・青葉に包まれた古刹に到達する。ここは山口市内宮野下の清水寺である。
 県指定有形文化財の同寺は、伝承記録によると806(大同元)年の創建で市内の寺院としては最も古く、はじめは天台宗であったが後に真言宗に改宗された。
 日本史では805年に唐から帰国した僧最澄が天台宗を、翌6年に帰国の僧空海が真言宗も伝えたとしている。
 清水寺は歴代の大内氏により数度の修理改築がされるが、毛利氏もまた藩費をもって修繕保存に力を入れてきた。
 先日、寺の庭に山口十境の詩碑の七基目となる「清水晩鐘」の詩碑が建立された。
 十境の詩は1372(文中元)年に来山した明国の使節趙秩が滞在中に、温泉春色(湯田)、南明秋興(御堀)など景勝10カ所を詩に詠んだが「清水晩鐘」もその中のひとつで、高い石段の八合目に鐘楼と銅鐘があり、その鐘が夕暮れる宮野路の空に鳴り渡って、そこはかとなき旅愁を感じると趙秩は詠む。
 中国に明王朝が成立したのは1268年で趙秩の来山はその5年後のことであった。
 京都・奈良には早くから仏教文化の伝来があったが、中世になると、西の都山口にも趙秩や雪舟による詩画文化の交流が行われていた。            (鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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