2008年06月07日
札の辻・21
せせらぎの上を光のつぶやきのように飛ぶホタルの宵がおとずれた。
音もせで思いに燃ゆ
る螢こそ鳴く虫より
もあわれなりけり
-後拾遺集・巻三-
1075(承保2)年平安の古典にも、ホタルは恋の思いにたとえて詠まれ、闇を縫うロマンの光芒でもあった。
山口ゲンジボタル発生地-として椹野川のホタルは1935(昭和10)年に国の天然記念物に指定された。同時に指定をうけたのは愛知県岡崎市の日吉丸(豊臣秀吉)の伝説を持つ矢作川で、共に日本初のホタルの天然記念物指定となった。その後山口県では1957(昭和32)年に木屋川と音信川(湯本)が指定され、京都市内を流れる清滝川のホタルは1979(昭和54)年の指定となった。
山口市のホタルが天然記念物に指定されたいきさつについて、
「椹野川周辺では古くから旧暦4月20日頃(新暦5月下旬から6月上旬)をホタルの縁日とし、籠に入れていたホタルを戸外に放つ風習があった。椹野川は全国的にも有名な湯田温泉を流れていて、また同市は県庁所在地でもありホタルの絶滅を防ぐために指定する」との記述がある。
現在は一の坂川をはじめ宮野川、吉敷川、四十八瀬川それに徳地地域の佐波川上・支流などでも光の饗宴はみられる。
戦後わが学生時代、亀山に近い寮の庭でもホタル火は明滅した。(鱧)
音もせで思いに燃ゆ
る螢こそ鳴く虫より
もあわれなりけり
-後拾遺集・巻三-
1075(承保2)年平安の古典にも、ホタルは恋の思いにたとえて詠まれ、闇を縫うロマンの光芒でもあった。
山口ゲンジボタル発生地-として椹野川のホタルは1935(昭和10)年に国の天然記念物に指定された。同時に指定をうけたのは愛知県岡崎市の日吉丸(豊臣秀吉)の伝説を持つ矢作川で、共に日本初のホタルの天然記念物指定となった。その後山口県では1957(昭和32)年に木屋川と音信川(湯本)が指定され、京都市内を流れる清滝川のホタルは1979(昭和54)年の指定となった。
山口市のホタルが天然記念物に指定されたいきさつについて、
「椹野川周辺では古くから旧暦4月20日頃(新暦5月下旬から6月上旬)をホタルの縁日とし、籠に入れていたホタルを戸外に放つ風習があった。椹野川は全国的にも有名な湯田温泉を流れていて、また同市は県庁所在地でもありホタルの絶滅を防ぐために指定する」との記述がある。
現在は一の坂川をはじめ宮野川、吉敷川、四十八瀬川それに徳地地域の佐波川上・支流などでも光の饗宴はみられる。
戦後わが学生時代、亀山に近い寮の庭でもホタル火は明滅した。(鱧)
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)
│札の辻