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2008年06月21日

札の辻・21

 NHKのTV番組「YAMAGUTIC」で「長州砲-故郷に帰る」を見た。
 この大砲は1863(文久3)年に関門海峡の豊前田沖で、アメリカの商船ペムブローグ号への砲撃からはじまる長州藩と、英・仏・蘭・米とのいわゆる馬関戦争で可動したものだ。
 長州砲と呼ばれる和式青銅砲は、長州藩所属の鋳物師・郡司喜平治が、青銅を溶解し特殊な鋳型枠で砲身3メートルに及ぶ当時では斬新な製法で造った。喜平治はもともと三田尻で鍋や鐘などの鋳物づくりをしていた。
 三田尻は現在の防府市に鋳物師町の町名が残っているほど鋳物製造技術に古い歴史を持つ。
 中世の1495(弘治8)年、琉球王国の古刹円覚寺の銅鐘には、周防三田尻・大和相秀作・贈大内義興の銘が刻まれてあり、当時徳山遠石八幡宮、下関住吉大社、山口興隆寺の銅鐘にも周防三田尻の国名と製作者名が彫られている。
 アメリカ商船砲撃開始から1864(元治1)年、欧米各国連合艦隊の邀撃戦は圧倒的な軍事力の差で長州は敗北し、砲の数門は戦利品として各国へ持ち去られた。
 そのうちロンドンの大砲博物館にあった明治維新象徴の長州砲一門が今回萩市に送還される。
 番組解説の作家古川薫氏とNHK安田アナの背後にひろがる関門海峡の潮流に、世界史へ組み込まれた戦陣の心意気がまだ漂っているような気分になった。       (鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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