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2009年03月28日

札の辻・21

 あたたかな小春日和が続き寒がりの老人よろこんでいます。私の誕生日三日にはウンと飲みました。この頃、歯がぬけてやはらかな物しか喰べられないので閉口しています。という訳で御無心申し上げますが山陽百貨店の鯛の雲丹漬を一つ送っていただけませんか、来月できる句集と交換することにして!”(ブリタニカ版手紙歳時記より)。以上は種田山頭火が、先日97歳で亡くなった下関長府の俳人近木圭之介さんに出した1933(昭和8)年12月13日付の葉書で小郡の其中庵時代である。山頭火はその後1940(昭和15)年に松山市の一草庵で、かねての念願どおり「ころり往生」を遂げるが脳溢血で58歳であった。

 山頭火の後姿をカメラに収めたことで知られる近木さんは、山頭火とは30の年齢差があったが、句誌「層雲」の同人として親交があった。
 また近木さんは自由律俳句ばかりでなく、デザイン画も得意で年齢的な衰えも見せぬ創作意欲を持ちつづけた。
 山頭火には生涯を終えるに近い一句がある。

 おちついて死ねさうな
 草枯るる

 山頭火の死に対し近木さんも句を寄せた。

 哀しいことがある
 星がある月も出る

 わが駄句もひとつ。

 後姿追えば春時雨
             (鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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