2009年09月19日
札の辻・21
「寂然不動」
これは去る9月5日に安倍晋三元総理が、わざわざ菜香亭へ持参された揮毫である。
―静かに思考し心は動かず―のことばには、ゆれ動く政局の中あくまで?美しい日本?を目指す安倍さんの心境が秘められていると思う。
菜香亭の150畳敷の大広間には初代総理伊藤博文をはじめ、近代日本の歴史に足跡を残す人たちの書が保守から革新ま
で掲額されている。
安倍さんはずらりと並ぶ額をじっくりと眺めながら、とくに幕末維新のとき長州へ落ちのびた七卿のひとり三条實美の書
があることに注目されていた。
山口県出身の総理の書には伊藤、山県、桂、田中、岸、佐藤とあるなか、安倍さんにとっては岸(祖父)、佐藤(大叔父)は血縁に当たるので感慨深い様子だった。
ともあれ、明治、大正、昭和、平成とつづく長州出身総理でいちばん若い総理の書が菜香亭に加えられた。
安倍さんは大広間で新聞・テレビの取材を受けたあと和室の客間でくつろがれたが、山口の風土で育った木材を利用した
天井、柱、廊下の経た年月を偲び、明治初年から一世紀半にわたる長州史が塗りこめられた歴史的空間であるとの文化庁調査報告書のあることにうなずかれていた。
安倍さんは菜香亭を発たれるとき「庭もすばらしいですね」と笑顔があった。(鱧)
これは去る9月5日に安倍晋三元総理が、わざわざ菜香亭へ持参された揮毫である。
―静かに思考し心は動かず―のことばには、ゆれ動く政局の中あくまで?美しい日本?を目指す安倍さんの心境が秘められていると思う。
菜香亭の150畳敷の大広間には初代総理伊藤博文をはじめ、近代日本の歴史に足跡を残す人たちの書が保守から革新ま
で掲額されている。
安倍さんはずらりと並ぶ額をじっくりと眺めながら、とくに幕末維新のとき長州へ落ちのびた七卿のひとり三条實美の書
があることに注目されていた。
山口県出身の総理の書には伊藤、山県、桂、田中、岸、佐藤とあるなか、安倍さんにとっては岸(祖父)、佐藤(大叔父)は血縁に当たるので感慨深い様子だった。
ともあれ、明治、大正、昭和、平成とつづく長州出身総理でいちばん若い総理の書が菜香亭に加えられた。
安倍さんは大広間で新聞・テレビの取材を受けたあと和室の客間でくつろがれたが、山口の風土で育った木材を利用した
天井、柱、廊下の経た年月を偲び、明治初年から一世紀半にわたる長州史が塗りこめられた歴史的空間であるとの文化庁調査報告書のあることにうなずかれていた。
安倍さんは菜香亭を発たれるとき「庭もすばらしいですね」と笑顔があった。(鱧)
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)
│札の辻