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2009年10月31日

札の辻・21

 夕されば大根の葉に
 降るしぐれいたく寂
 しく降りにけるかも

 歌人斎藤茂吉はふるさと蔵王山麓に冬を迎えた高原風景を詠んだ。
 大根は古事記や万葉集にも見られ、吉田兼好の徒然草には「朝な朝な召しつる土大根云々」と書かれる。原産地はコーカサス南部からギリシャに至る地中海沿岸地方とされており、日本産大根の特徴は世界でもっとも大型で、冷涼な気候を好む作物であるがわが国では生態的分布が盛んで気温適応性の幅が広く、品種も全国的に改良された。
 代表的な産地としては練馬、三浦、守口、桜島などが知られるが、昨今は練馬の耕作地帯で都市化が進み、今や東京湾口の三浦半島が気候温暖で関東地区の孤塁を維持している。詩人高村光太郎に次の詩がある。
 大根はいびきをかいて
 育ち、葱、白菜は日に
 けむる。
 鍋物、煮物、汁物、雑煮、おろし、なます、漬物など多目的に利用される大根は往古から現代へとタイムスリップする。
 薩摩を代表する産物はサツマイモと桜島ダイコンで、鹿児島弁では大根をデコンと言い桜島火山灰土壌に適して巨大に生育し、おろしをイワシやサバだけでなくブタ、トリの塩焼きにも用いる。
 
 風呂吹や地酒た
 のしむ休診日

医師の句である。
(鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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