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2009年11月28日

札の辻・21

 木の実が落ち尽くし紅葉が散り果て虫の声が絶えてくると、色どりと音に季節のリズムを奏でてきた秋は寂寥感だけを置き去りにしてゆく。
 しかし日本列島の冬はこれからさき太平洋側にあっては比較的に晴天が多くサンシャインの冬である。山口盆地の空に東鳳翩の稜線がくっきりと見られるのは冬に多い。
 冬は花の乏しい時期ともなるが、ひっそりと咲く花が次々に春来るまでをつないでくれる。
 まず山茶花は咲いては散り散っては咲き白や薄紅色の花びらを散り敷く。八つ手は乳白色で雪の結晶のように端正で紋章型の小さい花柄を見せ、外来植物のピラカンサは赤い実をびっしりと密生させて忍冬の意地を張っているようだ。
 そして晩秋から初冬へと季節の移動を身近に感じさせるムクドリの群れが椹野川の空を舞うようになり、街路の電線にもひしめき合って止まりおしゃべりをする。
 ムクドリは一年中日本全土に棲息するが、東日本では主として春から夏にかけて多く冬は少数しか見られない。逆に西日本では秋と冬に多い。夕暮れの空を一斉に鳴きながらねぐらに向かって数百羽の集団となり波状飛翔を繰り返すが竹薮や雑木林に落ち着く頃には囀りも小さくおだやかとなる。朝は早く日の出を待たず河川敷や農耕地のエサ場を目指す。江戸期の鳥類録に曰く「むくどり囀り高かれどもよろしからず」と。可哀想である。(鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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