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2010年07月31日

札の辻・21

 梅雨の雨足と川音に悩まされた仁保川河畔にも積乱雲の夏空とせせらぎが帰ってきた。
 梅雨前線豪雨はとくに梅雨後期に多くなる。雨は波状的に強弱を繰り返し、前線の停滞する九州北部から中国地方にかけては家屋浸水、土砂崩れ、死者・行方不明者などの被害が相次いだ。
 仁保川御堀橋付近は大雨警報と共に氾濫危険水域到達と度々テレビの全国ニュースで報道されるという情報発信地となり、橋の近くに住む身には見舞電話を各方面からお寄せ頂いた。
 いま河川敷は濁流に折れ伏していたアシ群も立ち直りカイツブリがせわしく泳ぐ姿も見かける。
 御堀橋近くの河川敷にはツユクサ(露草)も咲いていた。これから初秋にかけてあざやかなコバルト・ブルーの花が咲きつづく。路傍、畑地などにも咲くが藍色二弁の花は雨や朝露に濡れると、清冽で夏の花にふさわしい存在感を見せる。
 万葉の歌人たちはこの花をうつろい易い恋にたとえて詠い、文豪徳冨 蘆花は「露草を花と思うのは違っている。花ではない、あれは色に出た露の精である」と随想「みみずのたわごと」に書いた。古い時代からツユクサの花弁をしぼって染料にしたが花同様にすぐ色が落ちるので、今では京都友禅染の下絵を画くのに使用されているとか。
 ともあれくらしを支えているのは水である。川はさまざまな貎を見せて季節を流れる。  (鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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