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2010年11月13日

札の辻・21

 40年間ひたすら確かな表現世界をもとめ、約10年くらい前からオーソドックスな油彩画に回帰したと語る津和野生まれで、山口高、東京美大出身である岩本拓郎氏の里帰り展を後河原の画廊ラ・セーヌで見た。
 昨年はやはり山口の井筒屋でサクラを画題にした氏の個展が開催され、樹影の無い満開の花群だけの象形的構図が鮮やかな迫力で迫ったことを思い出す。
 このたびは春のサクラに代わって秋の紅葉である。
 サクラも紅葉も日本特有の大自然によく調和した個性美を保持しているが、岩本画のサクラもまたこのたびの紅葉にも、伝承は時代と共に新鮮な命脈を育てるという筆致があり、遠近、濃淡を感覚的に表現しており見事である。
 彼の画風は風景画でもなく静物画でもなければ山奥の自然だけのものでもない。
 ためらうことなく自然が自然のままにされた点描の技法も色彩の配分も窮極的には根強い斬新的な画面構成を追求しているのだと思う。

 偶然の僥倖をつかむ
 こと。光を生み出す
 こと。
 
 展示された作品のそばに岩本氏自筆の偶感が添書きされていた。
 画廊の窓から望む河畔の木々も深みゆく季節の色調を造り出しており、山口盆地が初冬の構図へと移ってゆく。(鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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