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2011年03月26日

札の辻・21

 笠島はいづこさ
 月のぬかり道 芭蕉

 俳人松尾芭蕉が、“奥の細道”を歩いたのは1689(元禄2)年で今から412年前である。
 「山崩れ川流れて道あらたまり石は埋れて土にかくれ―」と陸奥の国府多賀城跡の壷ノ碑を見て泪落つるばかりなりと、災害の歴史を嘆いているが、現在も東北関東はマグニチュード9・0の地核激震に失われてゆく人命と風土に戦く。
 想い起こすことがある。先年防府・山口ロータリークラブで、宮城県気仙沼湾一帯でカキとホタテの養殖事業の代表畠山重篤氏が「森は海の恋人」と題した山と海の話を聞き感動したことを。
 =河口の淡水と海水が混り合う水域は海藻や魚介類が豊富で、人間と生物が交錯する十字路である=を根幹とした説話で、佐波川と椹野川の河口を持つ我々にとって意義深いものがあった。
 報道によれば気仙沼市は湾域も沿岸部も非常事態だという。日本エッセイストクラブ賞畠山氏の状況が気になる。
 「はるかに沿海州やシベリアに対応した古代日本文化は、ある時代まで色濃く残されており奥羽は物を考えさせる天地でもあった。
 最上川沿いの地や三陸の八戸方面が奥州気分もわかりやすいように思える」とは司馬遼太郎の随想“最上をもつ風土圏”の一節である。
 悲愴奥の細道。
         (鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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