2011年09月10日
札の辻・21
秋刀魚の歌
あはれ秋風よ
情あらば伝へてよ
―男ありて
今日の夕餉にひとり
さんま食ひて
思ひにふけると
佐藤春夫
東日本地震で壊滅状態となった被害地の三陸沖で、季節の味覚サンマ漁が他地域漁船も出漁し敢然と行われている。
サンマは北太平洋の海域をいくつかの集団に分かれて遊泳し、夏の終わる頃の北海道沖にも到達、秋を迎える海を南下し東北は三陸沖から房総沖へと移り、さらに南紀、四国沖に至り、冬期に入るや反転して日本海を北上するようにもなる。北海道と三陸沖の最盛期にはわが国のサンマ漁の80%を占めるといわれてきたが今年の水揚げはどうか。
その三陸沖から南下する頃が初秋の味覚として喜ばれ、流通機構の進む最近は山口でもイキの良いサンマにありつける。
サンマの味が江戸時代に庶民にも親しまれるようになった頃の落語に「目黒のサンマ」がある。
将軍家光が鷹狩りの帰途に立寄った目黒の茶店で食事を所望したところ亭主は自分の夕食用のサンマを焼いて献じたが家光は大いにうまいと喜び、後に江戸城でサンマを食したところ手をかけすぎて不味く家光は「サンマは目黒に限る」という話なのだが、この落語は史実に基づいたもので茶店の子孫は現存し記録も残存するという。
ユズ、大根おろし、サンマが恐い。 (鱧)
あはれ秋風よ
情あらば伝へてよ
―男ありて
今日の夕餉にひとり
さんま食ひて
思ひにふけると
佐藤春夫
東日本地震で壊滅状態となった被害地の三陸沖で、季節の味覚サンマ漁が他地域漁船も出漁し敢然と行われている。
サンマは北太平洋の海域をいくつかの集団に分かれて遊泳し、夏の終わる頃の北海道沖にも到達、秋を迎える海を南下し東北は三陸沖から房総沖へと移り、さらに南紀、四国沖に至り、冬期に入るや反転して日本海を北上するようにもなる。北海道と三陸沖の最盛期にはわが国のサンマ漁の80%を占めるといわれてきたが今年の水揚げはどうか。
その三陸沖から南下する頃が初秋の味覚として喜ばれ、流通機構の進む最近は山口でもイキの良いサンマにありつける。
サンマの味が江戸時代に庶民にも親しまれるようになった頃の落語に「目黒のサンマ」がある。
将軍家光が鷹狩りの帰途に立寄った目黒の茶店で食事を所望したところ亭主は自分の夕食用のサンマを焼いて献じたが家光は大いにうまいと喜び、後に江戸城でサンマを食したところ手をかけすぎて不味く家光は「サンマは目黒に限る」という話なのだが、この落語は史実に基づいたもので茶店の子孫は現存し記録も残存するという。
ユズ、大根おろし、サンマが恐い。 (鱧)
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)
│札の辻