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2011年10月01日

札の辻・21

  仁保から徳地、徳佐へと通じる道路脇の畑にソバの白い花を見かけた。
 ソバの原産地はシベリアからインドまでの中央アジア高原地帯で、朝鮮半島を経て奈良朝期の日本に渡来した。
 コメ、ムギがイネ科の作物である中でソバはタデ科に属し、コメ、ムギが不作の年には救荒食となり役立った。
 しかし日本人的食趣向を果たしたソバも昨今では需要の大半が中国、カナダ、ブラジルなどの諸外国による輸入に頼っており、日本におけるソバ畑の風景も最近では珍しくなってきた。
 作家渡辺淳一は著書「私の食物史」の中で『私がソバを第一に好きな理由は、味がサッパリしてさわやかであるから、湿気の多い真夏はもちろん、冷えこむ真冬にもソバはうまい夏はザル冬はカケとなる。とにかくソバを食べる度に日本の風土がもつ味覚のすばらしさに誇りを抱く』と。
 やはり作家池波正太郎は『一般的に言って戦後の外食の復興はソバからはじまった。往古朝鮮僧・元珍が奈良に渡来し、ソバの割粉に小麦粉を加えることを教えソバ流行の基となる。柚子切りの太打は遠い江戸時代からの味覚だ』と随想「むかしの味」に記す。
 湯田にソバ屋東京庵があった。ソバ好きで度々同行した30年来の釣り友達だったF工務店会長が先日亡くなった。
 信濃では月と仏と
 おらが蕎麦 一茶   (鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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