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店長情報

2011年11月19日

札の辻・21

 渓流釣りの古い友人でもある岩国の造り酒屋主人酒井氏から、例年通り10月中旬より醸造用具を洗浄し、杜氏を筆頭に製造担当、季節雇用の蔵人、精米士、分析担当など併せて11名によって、これから春先まで約半年間の酒造りに入ると蔵元だよりが寄せられた。
 俳句の季語で「新酒」は秋とされているが最近は秋に代わって「寒造り」が定着している。寒造りは江戸時代後期に始まった。それまでは酒造りに時季はなかったが文明開化が進むと寒造りの優秀性が認識されるようになったからである。
 日本酒には長い歴史的伝統味を思い浮かべるが、実際には現在の時世に即応した酒質もいろいろと登場する。よって日本酒は古くて新しさがあるといわれてきた。
 その上最近は日本列島各地方の米と水による独自の風味をもつ郷土酒ブームとなり伝統的醸造技術から造り出される地酒の魅力が全国的に認識されてきた。奥羽や越後の酒と共に山口県の地酒が東京駅地下街の銘酒店にも登場する。
 山口県産の銘柄が秋田の高清水、山形の初孫、新潟の久保田などと肩を並べるのはうれしい。
 酒井氏からは「この春22年度の仕込みを終えひと息ついたばかりの蔵人たちは、あっという間のまた酒づくりです」ともあった。

 秋はゆけり散りては
 咲ける山茶花にひと
 り楽しむ辛口の酒 

        (鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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