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店長情報

2012年08月11日

札の辻・21

 1368~74年に中国は当時の元から来日した礼部員によって小田原、名古屋、京都、山口に伝えられた銘菓「外郎」のうち、山口の外郎はワラビ粉を原料とする特徴で知られている。
 山口商工会議所では2010年から産業振興事業のひとつとして山口県農林総合技術センターの協力も得て、山口外郎の伝承ワラビ粉の原料となるワラビ根の実体調査を開始、2011年には山口市徳地に=ワラビ育成栽培と共生する会=も立ちあげて市の中山間地域資源付加価値創造支援事業に受理された。
 この春3月、徳地の野菜グループ、山口市、山口商工会議所、山口県農林総合技術センター、それに県立山口農高の教師・生徒17名も参加してワラビ根の採取と植付も実施した。
 現在徳地の開作地区と山口農高でワラビの成育状況も調査中であり、農高では食品加工の一端に「ういろうづくり」も目指しているという。
 先日徳地の山間部になるワラビ生育地を見に行く。青田のひろがる集落の山あいに伸びるワラビ群落は見事にたしかな穂波を揃えていた。
 たべものの語源はいくつかの伝承に裏付けされている。ワラビは日当たりの良い乾燥地を好むシダ植物である。太い地下茎が地中に長く伸びてワラビ澱粉の主軸となる。
 歌舞伎十八番「外郎売」もあり山口外郎は平凡社版―飲食事典―に特記されている。
         (鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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