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2013年11月23日

札の辻・21

 先日、県立美術館からの帰途に車を待っていると、夕ぐれの歩道にはケヤキ並木の落葉が一面に重なっており、近づいてくる冬の気配がそこはかとなく感じられた。
 そのとき、かつて初秋の沖縄へ一緒に旅行した友人が美術展から出てきて久しぶりに、那覇の町で食べたゴーヤーチャンプルが食べたいと話しかけてきた。
 ゴーヤーチャンプルーは沖縄料理の中でも象徴的な一品である。
 チャンプルーとは「混ぜる」という意味の琉球語で種々の食材を混ぜ合せて炒めたものをいう。
 ゴーヤー(苦瓜)と豆腐、モヤシが主体で沖縄ではほとんど365日にわが家流チャンプルーが作られ、主婦は自慢のレシピを持ち数多くのバリエーションが存在するとも聞いた。しかし一般にはゴーヤーと豆腐に豚のバラ肉や卵を主に塩と醤油で味つけをするのだとは琉球料理店で聞く主人の話であった。
 豆腐は沖縄では欠かせない食べ物である。全島にわたってチャンプルーは伝承料理として存在し、豆腐の島並みといわれる程であり、1丁1㌔もある木綿豆腐が堂々と板の上に並べられるらしい。
 柳田国男の海南小記には「野武士の如き剛健なる豆腐である」と記述されている。
 沖縄は亜熱帯で一年に幾度も台風に見舞われる。大小161の島々があり、大内氏時代から山口とは交流があった。(鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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