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2014年03月15日

札の辻・21

 サクラはえび茶色の若葉と、うす紅色の花をかかげて静かに咲きそして散ってゆく。
 2月沖縄、3月南九州と四国へ列島の春をサクラ前線は北上する。
 サクラで山野に自生しているのは本州以南に多いヤマザクラ、伊豆七島のオオシマザクラ、本州・四国・九州に広く分布するエドヒガンザクラ、北海道や本州の高山帯に自生のチシマザクラ、北海道と本州北部の山頂地域にはミネザクラなど多種多彩に及ぶ。
 山口でも鴻ノ峯、姫山の山腹にはヤマザクラが点在する。
 サクラはバラ科サクラ属の総称で、一般にサクラといえば古くからヤマザクラを指し、現在ではソメイヨシノが中心となっている。
 サクラ栽培の歴史は古く、室町時代から交配種を見るようになり、江戸期にはかなりの品種がつくられるようになった。
 明治以降は東京を中心にソメイヨシノが全国的となる。シダレザクラはエドヒガンの変種で、神社や寺院の境内などに古くから植え込まれ大樹となっている。
 春の花前線は南から北へ山麓から山頂へ、ソメイヨシノの北上速度は時速20~25キロだが開花日の高さによるズレは一〇〇メートルにつき2・3日の差があるという。
 列島の南岸ではウメがサクラより約2カ月前と早いが、花前線の終着駅の北国ではウメ、モモ、サクラが同時期になる。(鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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