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2014年05月24日

札の辻・21

 ウグイスが鳴き新緑の渓谷は遅い春から夏へと移る徳地深谷の重源の郷へ久しぶりに行く。
 対向車を気にしながら渓流沿いの山間道路をたどると、あちこちにヤマツツジの群落が目立ってくる。
 1180年代(平安末期)に焼失した奈良は東大寺の再建を、勅命により尽力する僧重源は建築資材を求めてはるか周防の徳地にまで足を伸ばし良材の伐採指示や搬出につとめた。
 僧重源と徳地の関係は社寺建立や石風呂まで開設するなど、ゆかりは建材選出だけではない。
 ところで現在も田舎屋敷、炭焼小屋、紙漉の家、木・竹細工の工房と、古くからの山あい生活の証しが存在する。
 旧庄屋を活用した食事どころ(花ひとえ)の高い天井の部屋でソバ定食を食べる。素朴な田舎ソバがうまい、窓ぎわの山肌にはヤマモミジの若葉があった。
 食事のあと渓流沿いの道を散歩。
 海からは遠くけわしい山あいの里は、棚田開拓や、段々畑を耕し、植林と伐採の面影も残す集落となる。
 渓流の岸沿いに餅を搗きながら売る店があり搗きたての餅を買う。
 帰り道でもヤマツツジの咲き残りが眼に入る、花群をそよがせているのは5月の風である。
 薫風や下戸に戻りし
 老が宿    太祇
しみじみと青葉疲れの一日が過ぎた。
         (鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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