サンデー山口

　白鵬が13勝2敗で30回目の優勝をし、豪栄道が12勝を記録して待望の大関昇進となった。
　郷土力士豊真将は5日目の土俵で横綱日馬富士に押し倒され、右ひざを損傷する全治2カ月の重傷となり休場した。
　一昨年は肩の手術で2場所全休し十両最下位まで屈辱の番付も体感している。しかし豊真将は立ち直って十両優勝を果たし、再び三役を狙う地位まで復活、会場のファンから拍手で愛される土俵態度に古武士的風格もあった。全治して九州場所までには颯爽たる土俵ぶりを見せて欲しい。
　もうひとりの郷土力士豊響は幕内中堅で8勝目を千秋楽にあげた。突き押しひとすじのケレン味のない相撲が豊響の魅力である。変わったり逃げたりせず攻撃相撲ひとすじの土俵を貫いて来場所は幕内上位に進む。かつて白鵬を寄り倒し涙を見せた相撲の再現を待つ。
　幕内土俵入りから拍手の高い遠藤は8勝7敗と勝星を連ねた。攻撃相撲に徹して欲しい。学生相撲の一本勝負からの脱却である。
　大砂嵐は7勝8敗だった。しかし彼の相撲は攻撃一本の本格相撲である。同部屋に山口県出身の右肩上がおり三段目上位で勝ち越した。小部屋での充実相撲が待たれる。
　昭和以来で最多の14場所連続関脇在位にあった豪栄道が大関となり新風を吹きこむ。モンゴル勢に挑む力相撲を発揮して欲しい。（鱧）