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2015年04月11日

札の辻・21

 南から北へと山口の春もサクラ色に染まってきた。3月の中旬から4月にかけて、さまざまな別れと門出の集いが、開花前線の動きと共に浮き彫りにされた。
 気象台観測の統計資料によると、サクラは3月から日本列島の西南地方で開花宣言され、およそ2カ月の足どりで津軽海峡近くまで到達する。
 山口では海に近い阿知須から山なみに囲まれた徳佐までサクラの花だよりはつづいてゆく。
 下関の気象台がサクラ開花宣言をしてから数日は晴れてはいるが寒さを感じる日もつづいた。
 花の季節前線の終着駅は北海道だが、春到来が遅いだけに、はじけるような勢いで原野の花も一斉に開き蝶も舞う。
 しかし北海道では札幌で5月25日、網走の6月8日という降雪記録も残されている。
 札幌には“リラ冷え”と呼ぶことばがある。道出身の作家渡辺淳一によることばだが、現在では札幌から離れて全国的にもなってきた。
 4月に入ってから後河原に川沿いのサクラも見るようになった。後河原ばかりでなく佐波川、椹野川の本・支流岸にサクラ色はあざやか。
 サクラは自然的な交雑もふくめて当然さまざまな改良・交配がされて現在ではソメイヨシノが中心となっている。江戸から明治にかけて駒込の染井で植木屋が育てた。
 いずれにしてもサクラは季節の旅をつづける。(鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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